通常、人は全体の2パーセントしか浮くことができません。アスリート体型の人は筋肉質であるために更に浮きにくいです。つまり溺れて手を上げて助けを求めるとそのまま手のひらのみが水面から出て顔は出ません。
またこういった状態に陥る時、泳ぎの得手不得手はほとんど関係ありません。
22日にハンガリー・ブダペストで行われた第19回世界水泳選手権(19th FINA World Championships)、アーティスティックスイミングのソロ・フリールーティン(FR)決勝で、米国のアニタ・アルバレス(Anita Alvarez)が気を失い、コーチにプールの底から救出される出来事があった。
アルバレスは演技終了後に失神してプールの底へと沈み、呼吸は止まっていた。
それを見たアンドレア・フエンテスコーチは、Tシャツに短パン姿でプールに飛び込み、水中から救出。アルバレスはプールサイドで手当てを受けた後、担架で会場の医療センターに運ばれ、チームメートとファンもショックを受けた様子だった。中には涙を流して慰め合う人もいた。
このコーチは本当にすごいと思います。演技や技術の指導だけでなく、本当にいざと言う時に誰よりも早く選手を助ける行動をしているのは選手をしっかり見ている最高のコーチだと言う証明だと言えます。
米国チームはその後コメントを発表し、アルバレスの状態は良好だと明かしている。
スペインのスポーツ紙マルカ(Marca)はフエンテス氏の話として、「とても怖かった。ライフガードが対応していなかったから自分が飛び込まないといけなかった。呼吸をしていないのが見えたから怖かった。でも今は非常に元気にしている」と伝えた。
また、自身もアーティスティックスイミングで4個の五輪メダルを獲得しているフエンテス氏は、ライフガードの対応の遅さを批判。スペインの日刊紙アス(AS)で、「彼女が沈んでいくのを見て、レスキューの方に目を向けたが、彼らは固まっていた。反応していなかった」とコメントし、「自分は一目散に飛び込んだ。彼女をつかんで持ち上げたが、重くて簡単ではなかった」と振り返った。
フエンテス氏によると、アルバレスは演技中に体力を消耗したことで失神し、「肺に水が入った状態で、再び呼吸をし始めてからは全く問題なかった」という。23日は休養するが、検査を受けてから24日の団体種目には出場を希望しているという。
アルバレスは今回が3度目の世界水泳で、昨年行われた五輪予選でも失神したと伝えられている。
「昨年行われた五輪予選でも失神した」
ブラックアウトしやすい体質なのでしょうか。こうなることが十分わかっているのだから、入水救助体制をしっかりしておかなければならない試合だったと言えます。
例えば水深5メートルの水底に沈んでいる人を素手で入水救助するためには、救助者はそこまで潜るために息を吐ききらないとなりません。水底に達してから限られた残気で要救助者の脇の下に両腕を背中から通し、引き起こすように浮かび上がらせ、救助者の脚力だけで浮上しなければなりません。
このような救助ができる救助者は、日頃から水底のオモリを引き上げる訓練を確実にこなせるような人ですが、そういう想定の訓練をレスキューと呼ばれた人がやっているか、どうか。潜水救助という特殊な救助手法ですから。
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